伊勢崎銘仙アーカイブス
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RESTRU 構造改善事業

  伊勢崎銘仙は戦後、昭和31年の2,917万反をピークに減少の途を辿ることになる
 着物業界全体に言えることであるが

   1、生活様式の洋風化
   2、女性の社会進出
   3、モータリゼーションの発達
   4、婦人雑誌による洋服の勧め
   5、女性解放としての脱着物運動

  これらの全てが着物離れに拍車をかけた
  伊勢崎織物産地だけではなく、全国の和装織物産地全体に構造的な対応が求められた

 

 構造改善事業とは

  個々の企業経営努力では限界が有り、業界・産地ぐるみの「構造改善」が求められた
   1、スクラップ・アンド・ビルド(scrap and build)
     耐用年数の過ぎた古い織機を廃棄し、自動化された最新の織機の導入
   2、過剰設備の処理
     織機の共同廃棄事業
   3、企業の集約化
     過当競争防止のために機屋をグループ化し適正規模を図る
   4、取引構造の改善

 伊勢崎織物工業組合(第2次)の設立

  伊勢崎産地の機屋222人で構造改善事業の受け皿となる伊勢崎織物工業組合を設立した

  伊勢崎織物工業組合(第2次)の閉鎖登記簿によると
  昭和42年12月19日に設立され、平成12年7月18日に閉鎖登記がされている
  1.事業
    (1)絹人繊織物製造業に関する企業集約化、取引関係の改善、生産秩序の確保、
       その他組合員の経営の合理化に関する指導および教育
    (2) 略
    (3) 略
    (4)安定事業に関する次に掲げる制限
       イ ~ リ 略
    (5)合理化事業に関する次に掲げる制限
       イ ~ ヘ 略
    (6)特定繊維工業構造改善臨時措置法第16号第1項の規定により、通商産業大臣
       の承認を受けた特定織布業構造改善事業計画を実施するための次に掲げる事業
       イ ~ ト 略
  2.以降 略

  昭和42年度から48年度までの7年間に「特定繊維工業構造改善臨時措置法」に基づき
  11産地が総額660億円の設備ビルドを実施した
  伊勢崎産地では事業実施にあたり昭和44年10月30日に伊勢崎織物工業組合は
  伊勢崎絹人繊織物構造改善工業組合に名称を変更した
  昭和42年から構造改善事業に取り組んでいる秩父産地の経験を参考にグルーピングを
  行った


  構造改善事業産地別事業資金の年度別推移(昭和42年度~48年度)
                               (単位:千円)
   伊勢崎  秩 父 11産地の 合計
昭和42年度   ー   129,335  3,987,600
43年度  ー   181,020  8,843,752
44年度   167,720  139,377  10,879,986
45年度   103,723  30,369  10,233,794
46年度   22,376  117,860  10,291,256
47年度  ー   212,930  5,801,171
48年度  ー   222,450  15,961,215
合  計  293,819   1,033,341  65,998,774



  織機の共同廃棄事業(絹織物用織機)

  織機の廃棄台数   買上廃棄資金(千円) 伊勢崎廃棄台数 
昭和52年度  13,297  6,889,195  ? 
53年度  6,652  3,302,380  ? 
54年度  3,760  1,564,630  0 
合  計  23,709  11,756,205  911 



 

 構造改善事業の効果は?


     工業統計調査 伊勢崎産地が構造改善事業に着手した昭和44年と
     織機の共同廃棄事業が終了した昭和54年との比較
 伊勢崎市  昭和44年  昭和54年  比較増減
 全事業所数 819
756
 
△63
 
 繊維工業
(構成比)
208
(25.4%) 
127
(16.8%) 
△81
 
 製造品出荷額(万円) 6,163,036
30,572,582
 
24,409,546
 
 繊維工業(万円)
(構成比)
982,125
(15.9%) 
1,229,456
(4.0%) 
247,331
 
 従業者数(人) 19,423
 
19,141
 
△282
 
 繊維工業(人)
(構成比)
3,381
(17.4%) 
1,551
(8.1%) 
△1,830
 




  昭和44年   昭和54年 比較増減 
織物総生産高
(千反) 
 1,406 565  △841 
 組合員数 381  231  △150 
 織機台数 10,895  7,167  △3,728 
 高機 9,569  4,531  △5,038 
 力織機
(広幅普通)
 487 105  △382 
 力織機
(広幅自動)
114  66  △48 
 力織機
(広幅超自動)
0  20  20 
 力織機
(小幅普通)
725  2,445  1,720 







  参考資料

  1、 中小企業における構造改善事業の進展と問題点 渡辺睦著  HPあり
                      明治大学社会科学研究所紀要  1971

  2、 日絹五十年史 日絹50年史編纂委員会 ㈳ 日本絹人繊織物工業会  2003
       *日絹五十年史は群馬県立図書館にて閲覧、貸出可能