伊勢崎銘仙アーカイブス

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 整経(せいけい) ・・・warp (ワープ








   糸(線)が整経で面になる




















   整経機

   ちちぶ銘仙館 で見学が出来る









 整経:製織準備工程の一つ、単に 経(へ) るという
    織物を織るのに必要な経糸(たていと)の長さ(例 一疋)、本数、密度、幅 等を
    糸枠から引き出された糸を一定の張力で揃え作業指示書通りに経糸を整経機に巻き
    取る作業。

 *整経部門の伊勢崎絣の伝統工芸士はいない
 *緯糸(よこいと)も手動整経を行う技法もある



           伊勢崎絣 手動整経・動力整経 の区分(例)
   括り絣  板締絣  併用絣  解模様  緯総絣
 経糸  手動整経  手動整経  動力整経  動力整経  動力整経
 緯糸  手動整経  手動整経  ー  ー  手動整経






機屋から支給された糸(糸枠)には
和紙の「経札(へふだ)」が付いている
経札は整経の作業指示書である






 経札(へふだ)・作業指示書は・・・伊勢崎絣の規格(スペック)に基づく

            参 考
経糸 生糸 密度    1,236本 以上
尺巾 仕上り巾     37.14cm 以上
   長さ       12.31 m 以上 





  昭和初期に使われた整経用具

 「サラベ」枠
   管に巻いた経糸を縞割の順に配列
   竹を二つに割り40~60の穴に
   管をはめ整経台に上に取り付ける





  「整経台」
    約30度の角度に立て、手で整経
    する







 部分整経機
   整経機は改良され高速化が図れ、作業改善で効率向上




 1,236本 からの糸を一度に整経すると
 同数の糸枠・ボビンが必要とされ、技術的
 にも難しくなる
 そのため、数回に分けて整経する
 








 整経業(整経屋)

    整経屋は技法等にもよるが、整経作業だけでなく、結び・仮織り等も請負(内職に
   出す)、捺染可能な状態で機屋に納入する。

   昭和22年6月10日 伊勢崎整経工業協同組合 設立認可 下植木
   伊勢崎市史通史編3付録 年表・索引P66
  
   昭和24年 伊勢崎織物工業協同組合役員
   伊勢崎整経工業協同組合 川端義男 伊勢崎市福住町(現 平和町 昭和42年12月)
      伊勢崎織物史 昭和42年 発行 P554・556 

   昭和40年頃は、40~50軒ぐらい業者が存在
   昭和49年 約20軒存在し、13軒が任意組合に所属
     受注の50%が他産地(京都、十日町、博多、結城等)で増加傾向にある
     規模は家族労働で、大きい所で従業員が10数名である