伊勢崎銘仙アーカイブス

TOP  topページへもどる

伊勢崎織物の職人

 

 伊勢崎銘仙に3万人が従事


 大正12年(1923)2月1日の中外商業新報(現在の日本経済新聞)掲載の
 「引く手あまたの織物 伊勢崎銘仙の全盛」の記事より一部を抜粋
  現在産地の伊勢崎では此製造に従事している所謂製造業者と云うのが1,200名で機織
 人員が男女合して約二萬と註せらえて居る 其他織物買継業、原料染色業染料商人等を合する
 と約三萬人に達し伊勢崎人口の約過半数は織物業に関係した者ばかりと謂はれて居る

 


参考:町田嘉章は大正6年から大正14年まで
中外商業新報に勤務していた







 神戸大学付属図書館デジタルアーカイブで新聞名と年月日で検索し記事を直接閲覧出来ます



 伊勢崎織物の職人には19の職種があった


    伊勢崎銘仙に3万人が従事していたが、どの様な職種(職人)が有ったのでしようか
   昭和62年に伊勢崎市発行の「伊勢崎の職人」の中で織物関係は17種類としているが、
   実質19種類(19名)を紹介している

      19の職種(職人)が紹介されているが、伝統工芸士は5名である
   職 種 職人氏名
 1  星屋(図案屋)  田名綱芳男  
 2  型紙彫刻  江原利一 伝統工芸士
 3  糸張り  安部 務  
 4  整経  石原善吉  
 5  捺染加工  飯島武雄  
 6  機巻き  福島信行  伝統工芸士
 7  引込み  下田つね子  
 8  製織  吉田勝江  伝統工芸士
 9  整理  吉澤仲次郎  伝統工芸士
 10  機屋  平田達男  
 11  機回り  平田忠三  
 12  板屋  山本一栄  
 13  板締絣  武正 正  伝統工芸士
 14  染色  柿沼金光  
 15  絣縛り(糸括り)  大竹正雄  
 16  枠屋  古沢 昇  
 17  筬屋  平井文雄  
 18  機械直し  後藤正男  
 19  仮織り  後藤フミ江  




 伊勢崎絣伝統工芸士の実態は


  昭和50年(1975)5月10日に伊勢崎絣が国の伝統的工芸品に指定された。
  指定されたのは 括り(くくり)絣、板締(いたじめ)絣、併用(へいよう)絣、
 緯総(よこそう)絣の4種類である
  この伝統的工芸品の製造に従事しているものの中から、希望者に対して一定の条件で受験
 資格が得られ、合格者には国家資格「伝統工芸士」の称号が付与された
 ①伝統的工芸品の製造に20年以上の経験年数を有し現在も従事していること
 ②原則、産地内に居住していること
  当初は伝統工芸士の定員を産地従事者の10%と枠を設定した
  試験は知識試験、実技試験、面接試験からなり知識試験は全国統一であるが、実技試験、
 面接試験は産地の専門性・独自性が高いので指定産地組合(伊勢崎産地では伊勢崎織物工業
 組合)が実施した
  合格して伝統工芸士になったものは、産地の伊勢崎絣伝統工芸士会に所属し
 ①伝統工芸士として、更にスキルアップに努める
 ②後継者育成に努める(機織り教室等での指導を含む)
 ③伊勢崎織物工業組合、伊勢崎絣伝統工芸士会が行う各種事業に参加し協力する
  (伊勢崎絣の展示・販売会等での実演、講演会)

  ここでよく誤解される方がいるので説明すると、
 ①伊勢崎絣の製造に伝統工芸士が手を加えなくとも、伊勢崎織物工業組合の伝統的工芸品
  伊勢崎絣検査基準をクリアすれば伝統的工芸品伊勢崎絣と言える
 ②伝統工芸士が作製した織物でも、当然伊勢崎織物工業組合の伝統的工芸品伊勢崎絣検査
  基準をクリアしなければ伝統的工芸品伊勢崎絣と言えない
 ③伝統工芸士は特に独占的な資格ではなく、名誉称号と解する

  平成4年9月に「伝統工芸士」に関する法改正が行われ、
  年齢の若いものに目標を与える方針で受験資格の従事年数が12年に短縮され、定員の枠
 も撤廃された
  認定部門は全国的に統一され簡素化された。
 また、5年毎に資格更新研修を受講し、資格を更新する必要がある


  伝統工芸士認定試験認定部門(織物以外は省略) 平成7年(1995)12月現在
業種分類   認 定 部 門
 織 物  総合部門、意匠部門、製糸部門、染色部門、製織部門、仕上部門


    伊勢崎産地で活躍された伊勢崎絣伝統工芸士の御芳名を後世に残すために調査し、
   74名が確認できました おそらく数名は洩れている可能性が有ります
    認定年度で一番古い方は昭和50年で今から丁度40年前であり、更に受験資格の
   従事年数20年以上とあれば、合計で60年以上経過していることになります
    現在、活躍されている伝統工芸士で氏名を公開されている方は10名程度である
   詳しくはHPをご覧戴きたい   日本の伝統工芸士
      参考資料:伝統工芸士名鑑  監修 伝統的工芸品産業振興協会


  伊勢崎銘仙を支えた職人や機屋をパネラーに井戸端会議(パネルディスカッション)
 を開催

  群馬県民自治ネットワーク伊勢崎地域グループ いせさき世界遺産推進活用分科会(代表
 鈴木孝尚)主催による『シルクのまち いせさき』をテーマに伊勢崎銘仙の職人や機屋を
 中心に約20名がパネラーとなり井戸端会議(パネルディスカッション)が開催された
     日 時   平成19年(2007)12月12日(水)午後2時
     場 所   伊勢崎市絣の郷 円形交流館
     後 援   上毛新聞

  主催者代表の鈴木孝尚氏と管理人は旧知の仲で井戸端会議(パネルディスカッション)の前
 に基調講演を氏から依頼された
    基調講演のテーマは「いせさきの地域資源としての伊勢崎銘仙ネットワーク」
  パネラーは後援の上毛新聞掲載「私の中のシルクカントリー」に紹介された伊勢崎市と
 佐波郡玉村町の方で伊勢崎銘仙の職人や元機屋が主です





 開催の翌日 平成19年(2007)12月13日(木)
後援した上毛新聞に大見出しで
    「銘仙」を次世代に
と開催の概要が掲載された

 会議の最後に「ぐんま島村蚕種の会」の関口政雄氏が
世界遺産暫定リストに記載された群馬県の「富岡製糸場と絹
産業遺産群」に「田島弥平旧宅」が入りたいと切実に訴えて
いた(当時は伊勢崎市の田島弥平旧宅は入っていなかった)













『シルクのまち いせさき』
 パネラー、主催者等
 全員で記念写真










 群馬の地元紙、上毛新聞の連載記事「私の中のシルクカントリー」が平成18年(2006)
 5月1日から平成20年(2008)12月30日まで524回にわたり掲載されました
 その中から伊勢崎市、佐波郡玉村町にお住まいの方がパネラーとして参加


   『シルクのまち いせさき』井戸端会議パネリスト名簿
   上毛新聞掲載のタイトル  氏 名 その他 
 1  からりこ節  阿久沢ミチ子  
 2  蚕室 4代の歴史、家守る  原武一郎  
 3  伊勢崎絣 職人の熱意伝えたい  金沢経明  元機屋
 4  枠屋 職人の技 銘仙支える  内藤一雄  当日欠席
 5  蚕業普及 最盛期の農業支える  星野晋作  
 6  辛抱地蔵 製糸の苦労しのび建立  谷口進雄  
 7  転職 絣技術ビデオに残す  小此木悦次  
 8  絣しばり 句に詠む仕事への誇り  安野寿次  伝統工芸士
 9  賃織 夫婦でがむしゃらに  斎藤都  
 10  ねんねこばんてん 併用絣を使い大流行  金子弘  元機屋
 11  絵絣 組み合わせに苦労  吉田勝江  伝統工芸士
 12  整経 工夫と経験で技術磨く  大山仙八  
 13  高機修理 機能復元、歴史をつなぐ  関 衛  
 14  世界遺産学習 運命感じる伝道活動  井上雄二  伝道師
 15  着物 娘の振り袖縫う幸せ  宇田加代子  
 16  桑摘む唄 地域の歴史、歌い継ぐ  森村清志  
 17  解説本 子供にも分かりやすく  笠原実  伝道師
 18  上毛新聞編集局伊勢崎支局長  田中茂  
 19  ぐんま島村蚕種の会  関口政雄  
 20  伊勢崎まちガイド代表  伊比正榮  
        *伝道師は、富岡製糸場世界遺産伝道師協会の会員


 掲載されている記事は
  上毛新聞ホームページ「私の中のシルクカントリー」 で検索可能
 また、
  上毛新聞社発行の シルクカントリー双書に掲載してあります
             第5巻 私の中のシルクカントリー上 2010
             第6巻 私の中のシルクカントリー下 2010