伊勢崎銘仙アーカイブス

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 技法シリーズ④  緯総絣(よこそうがすり)


 括り絣  技法シリーズ① 括り絣(くくりがすり)
 板締絣  技法シリーズ② 板締絣(いたじめがすり)
 併用絣  技法シリーズ③ 併用絣(へいようがすり)
 緯総絣  技法シリーズ④ 緯総絣(よこそうがすり))
 解模様  技法シリーズ⑤ 解模様(ほぐしもよう)
 締切絣  技法シリーズ⑥ 締切絣(しめきりがすり)
 銘仙用語  伊勢崎銘仙用語辞書


             伊勢崎銘仙 経糸・緯糸 相関マトリックス
 緯糸\経糸 無   地  括 り 絣  板 締 絣  型紙捺染
 無   地    締 切 絣  締 切 絣  解 模 様
 括 り 絣  緯 総 絣  括 り 絣    併 用 絣
 板 締 絣  緯 総 絣    板 締 絣  併 用 絣
 型紙捺染  緯 総 絣      併 用 絣


 緯総絣(よこそうがすり)

  緯総絣とは



 緯総絣とは緯糸を板締絣
摺込み絣、型紙捺染等様々
な方法で絣糸を作り、無地
の経糸に全部若しくは一本
おきか二本おきに織物全面
に規則正しく織り込んだも
のをいう
 緯総絣は経が無地の爲、
布面が鮮明さに欠け、落ち
着いた色相を出す。
 そのためか昭和15年に
奢侈(しゃし)禁止令が出
た時はブームになった
 (武藤和夫氏の解説文)




    名称の由来は「経糸(たていと)は無地で、緯糸(よこいと)の一部又は全部に絣糸
   を使用して織り上げたものの総称 」の意味から来ているものと思われる

    緯糸(よこいと)の絣技法であるが、括り、板締め、型紙捺染の3技法全てが用いられ
   手織りでなければ織れない
    戦前は珍絣(括り絣、板締絣)が緯糸に用いられたが、戦後は型紙捺染に全て変った
   現在、緯総絣と言えば併用絣の姉妹品となり、生産者(機屋)も併用絣の産地である
   伊勢崎市豊受地区と埼玉県本庄市に多い

 

  緯総絣の問題点

   経糸が無地のために柄が解らない織り上げる過程(製織工程)において織子はめくらの
  状態である
   織子から緯総の機織りは敬遠された 機屋との十分な事前の打ち合わせや緯糸の型紙捺染
  の際に使用した新聞紙(柄の染まった)を頼りにする
   また、緯糸だけにつけた柄を際立てるために、経糸を細くし、緯糸は太いので膝(ひざ)
  やお尻に当たる部分が横に裂けやすく着物より羽織(はおり)向きである



      緯総絣のプロセスチャート





 























 伊勢崎銘仙 緯総絣コレクション


  2016 1月3日(日)~2月14日(日)
  いせさき銘仙「緯総絣の魅力」 いせさき明治館